【 森が与えし、その贄を 】 初出-2010.03.27

イヤイヤ出掛けた海外旅行で、ある男の番にされた少年の話。


ほんの数センチという距離だというのに、目前の画面を見ることすら出来なかった。
あんなに楽しみに待っていた番組だったのに。
いや、実際には目に映っているのだろう。
ただ、僕のそれが涙で滲んで周囲がボヤけているのだ。
普段ならテレビに向かって相槌を打ったり、顔を上下に振って頷いたりと、単純な喜びに浸っていた筈だ。
バイト代を使って紹介された料理を食べに行っていたかも知れない。
それなのに・・・。

背後から回った男の手が、僕の尖った乳首を握り潰すように力を込めてきた。
「い、ぎぃいいいいいいいいい! ひぎっ、ぎっ、ぎぃっ・・・」
痛みに泣いた僕を嘲笑うように男が呟いた。
「すぐに思い出すさ。お前は俺の番(つがい)なんだからな。そうだろう? なあ、リュク」
『リュク』
そうこの男以外の誰も、僕のことをそう呼ぶ者はいない。
優しく、まるで睦言のように耳元へと囁く男の名はドラット。
耳に吹き掛けられたその息が、僕の身体を一気に熱く燃え上がらせる。
奥深くに眠っている何かを、あの土地に置いてきたモノを揺り動かすかのように。


あの日、 くたくたのシャツを羽織って、空港へと向かった。
背後から何かが追いかけてくる気配もない。
(良かった、気付かれてないみたいだ)
あの男と出会ってから六日間、毎日毎日、逃げる機会を伺っていた。
それが、ようやく今朝になって監禁されていた部屋から抜け出すことが出来たのだ。
(僕が邪魔だから逃がすんだ、って言ってたけど、あの女の人、大丈夫なのかな?)
助け出してくれた女性を思い出すと胸が苦しい。
約束より一日遅れてやって来た彼女は、冷めた表情と態度で僕に抜け道を教えてくれた。
(あの男にバレて怒られていないだろうか)
空席がある便を手配してもらい、機内の自分の席に座った僕は、他人の心配をするのはまだ早い、と自分に言い聞かせた。
そうだ、自分の国、自分の街に戻るまで油断してはならない。
いつの間にか、飛行機は離陸していたらしい。
アナウンスさえ聞き逃しており、機体が傾いていくのを感じて少しビックリする。
それでも、この地から、あの恐ろしい男の力が及ぶ場所から離れることが出来る喜びは隠し切れなかった。
機体が平行になって安定すると、僕は目蓋を閉じて全てをシャットアウトした。
そう、この悪夢の六日間、全てを。

▲▲▲

ぐじぐじと身体の中から何かが蠢いている気配がして、思わず僕は目を開けていた。
(なに? 何が・・・。う、うぐっ、気持ち悪りぃ~~~)
視界一杯に広がる暗闇。何も見えなかった。
理由は分からないけれど、どうやら僕はここで眠っていたらしい。
抑え切れない吐き気に襲われながら必死に周囲を確認した。
ひんやりとした空気。暗いだけの空間。
どんなに目を凝らしても、ここがどこなのか分からなかった。
背中が冷たい。いや、着ている服が濡れてビチャビチャになっているようだった。
今の状態を正確に把握しようと、思考がようやく動き始めたらしい。
頭から足先まで完璧に濡れているということは、すぐに判明した。
手をそっと動かすと、その指先が水に濡れた地面に当たった。そして、何か動くモノが僕の人差し指を障害物のように避ける気配が・・・。
「ひぃっ! ひっ、ひっ、ひっ、ひぃいいいいいいいいいい~~~~~!」
悲鳴を上げ、それから逃げようと必死に身体を起こそうとするけれど、その動作が上手くいかなかった。
水に濡れた身体が重いことと、何かが身体に巻き付いていることで。
「いやだぁあああああ~~~っ。何っ、何っ? 何なんだ? 何なんだよ、これっ!」
先ほどから感じている胸苦しさ、胃袋から込み上げる吐き気は、どうやら僕の身体に巻き付いているモノが原因のようだった。
胸からお腹までギュっと締め付けていて、どんなに身動いても外れる気配がなかった。
「何でっ! いやっ、やだよっ! だ、だれっ、誰かっ、誰か助けてっ! お願いっ!」
必死に助けを呼ぶけれど、誰も答えてはくれなかった。
それどころか、逃げようと動けば動くほどに締め付けが強くなることに気付いてしまう。
(縄、じゃない。こんなの、縄のはずがないっ。自然に締まるなんて!)
すぐに考え付くのは植物、蔦のたぐいだろうか。

恐怖を直視したくなくて、必死に思考を巡らせた。
一体、何故、自分はココにいるのだろうと。
最初に思い出したのは、大学の先輩たちに騙され、店長に引き渡されたことだった。
休暇を利用し、この自然豊かな国にやって来たのは前夜のこと。
着いた早々、先輩たちに連れられて有名な歓楽街を訪れた。
最初に入った店で、見栄をはる先輩たちを持ち上げて、どんどん料金を吊り上げていく商売上手な女性達。
気分が最高潮になる彼らを余所に、僕はお金は大丈夫かと気が気じゃなかった。
お酒も強くなかったし、ケバい装飾と騒々しい雰囲気が苦手だったから居心地が悪くて、出来れば今すぐに外へ出て新鮮な空気を吸いたかった。
充分楽しんだ先輩たちが会計を済ませようとすると、告げられた金額は・・・。
全員で有り金すべてを渡したけれど半分にも満たなかった。
やがて、どこからともなく現れた大男たちは当然の様に僕らの周りを取り囲んできた。
必死に謝り倒す僕らに、ニタニタ気持ち悪い笑みを浮かべた店長が進み出ると、何故か僕一人だけ指差した。
意味が分からずキョトンとする僕を置き去りに、先輩たちと店長で話合いが始まった。

やがて、一人の先輩が僕を振り返り、申し訳なさそうに告げてきた。
「悪ぃ。前神(まえがみ)、ちょっとココで待っててくれよ。俺たち、銀行に案内してもらって不足分を掻き集めてくるからさ」
「えっ? ぼ、僕も行きますよっ。連れてって下さいっ」
一人でこんな怖い場所に残るなんてゴメンだった。
それなのに、その先輩はニヤっと笑ってこう言ったのだ。
「だ~め。あっちの、・・・ほら、あの店長さんが、お前を人質にするって決めてんの。逆らうわけにいかんだろ。な?」
そんな勝手な台詞を言うと、店長に頷いてさっさと立ち去って行く先輩たち。
「ぜ、絶対に、戻って来て下さいよっ! お願いしますよっ!」
ヒラヒラと気軽に手を振った彼らが店から出て行くと同時に、部屋の中に不気味な沈黙が広がった。
噴出す汗が、僕の首筋を滑り落ちていく。

先ほどまでのニヤニヤ笑いはどこへやら。無表情の店長が僕に向かって歩いて来る。
その瞬間、嫌な予感が背中を這い登った。ムズムズと、かつてないほどに。
無言で僕の腕を掴み取り、その店長は僕を店の奥へと連れて行こうとする。
逃げ出したいけれど、背後から僕の背を軽く越す大男らが付いて来ておりどうすることも出来なかった。
最奥の部屋を更に抜け、とうとう外へと出る扉を開ける店長。
驚いた僕は彼を仰ぎ見るけれど、全く変わらない無表情が怖くて声も出ない。
(あぁ。やっぱり先輩たちと一緒に旅行なんてするんじゃなかった)
サークルの先輩に押し切られ、全く趣味の合わない彼らと出掛けたのが間違いの元。
はっきり断ればよかった、そう思っても今更だったが。

あれよあれよと言う間に、小突かれるようにして強引に車に乗せられてしまう。
勿論、抵抗しようと悲鳴を上げたし、がむしゃらに身体を動かしたけれど、身体の大きい彼らにかなうはずもない。
口にガムテープを貼られ、腕を後ろに回されてロープで縛られてしまった。
怖かった。無言を通す男たちが。
車がどこに向かうのか、目に布が巻かれていて視界が閉ざされているから余計に。
(こ、怖い。僕はどこに連れて行かれるんだろう? 彼らは一体何者なんだ? いや、今はそんなことどうでもいい。何とかここから逃げなければ・・・)
怖気づく心を奮い立たせるようにして逃げ出すことだけを考え続けた。

それから、えっと、どうしたっけ、と思い出すけれど、中々出てこない。
(確か・・・。そう、そうだっ。あの後、車の中で何か布を口に当てられたんだ)
自分が薬を嗅がされて気を失ったことにようやく気付いて愕然とする。
(じゃあ、ここは? あの男たちはどこに行ったんだ?)
身体は動かせないので顔だけを必死に動かすけれど、やはり暗闇で何も見えない。
その時、誰かがこちらへと歩いてくる足音が聞こえた。
じゃり、じゃり、じゃりっ、と確かに聞こえる。
(助けなのか? それとも例の男たち? どっちなんだ?)
見えないモノを見ようと目を凝らした。
目が疲れてきた頃、やっと白い部分が薄くボヤ~っと浮かんで見える。
(早くっ、早く来て! お願い、僕を助けてっ!)
濡れた服が貼り付いた所為で、身体は悪寒に襲われていた。
吐き気も相変わらずで、僕の限界はもうそこまできているのが分かる。
だからこそ、ゆっくりとした足取りで向かってくる人物が唯一の救いだった。
たとえ、それが悪魔だろうとも構わない。

そう考えた僕を嘲笑うかのように、本当に恐ろしい、悪魔のような男が現れるなんて誰が思うだろう。
「ほう。お前が俺の番、か。あんまり美味そうじゃないな。まぁいい。食べてみればわかるだろう。本物かどうかな」
彫りの深い、誰もが憧れるだろう面立ちの男がそこに居た。
服を着ていても分かる、筋肉質な身体。だが太ってはいなかった。
歳は40前ぐらいだろうか。長い黒髪を一つに纏めて後ろで結んでいる。
驚いて何も言えない僕を、彼は軽々と持ち上げ、荷物のように肩に担いでしまった。
抵抗する気力すらなく、ただただ震え続ける身体。
男の話す言語は理解出来なかったが、それでも僕を助けてくれるんだと思ったら急速に眠気が襲ってきた。
安心したのだろう、身体が休息を求めて緊張を解いたのだ。
この先に何が待っているのかを知らず、僕はゆっくりと目を閉じていった。
男の、自信に満ちた確かな足取りを感じながら。
先輩たちに見捨てられたことなど塵のように吹き飛ばしてしまう本当の地獄絵図が、こうして開かれることになった。
地獄の六日間が。

▲▲▲

「許してっ、お願い! あひぃ~~っ。い、いやっ、やだっ、もう、やぁ~。助けてっ、誰か!」
何度も何度も太いモノが僕の血だらけのお尻の穴を行き来する。
「まだだ、これぐらいで音を上げるんじゃない。あと四日も残っているんだからな」
舌で自分の唇を舐めた男が、僕をじっと見下ろして告げてくる。
伸ばされた手が僕の左の乳首を摘み上げ、ぐにゃっと潰した。同時に、男の顔が右の乳首に向かって下りてくる。
べろっと舌で舐められて左の痛みが消えるのが悲しい。気持ちがいいから尚更に。
交互に虐められる乳首は、いつしか赤くポッチリと勃ち上がっていた。
僕をあそこから連れ出した男は、この屋敷の主人、ドラット=ベイと名乗った。
この土地を支配している一族のようだった。

初めは言葉が分からなかった。それなのに男と一度肌を合わせただけで流れるように意味が脳に直接刻まれていく。
番(つがい)だけが持てる能力だと言われて眉唾モノだと思ったが、数日たってもその能力は消えなかった。
僕たちが入った店の店長たちは、このドラットの配下であり、次の生贄を捜していたのだという。
生贄とは時代錯誤な言葉だけれど、僕は本当にその生贄にされていたのだ。
昔から得体の知れない生き物たちが生息する森。
人知れず誰かを抹殺するには便利な土地を、ベイ家が掌握し守ってきたという。
森の外へ生き物たちが食糧を求めて抜け出さないよう、新鮮な生贄を与えて。

ある年。
その多くの生贄の中で、狂うことなく生き残った者がいる、と聞いたベイ家の当主は、彼女を拉致・監禁し愛人にしたという。
すでに正妻と跡取りを持っていた当主は、誰憚ることなくその愛人を可愛がった。
元々、資産家だったベイ家だったが、この愛人が当主の傍に侍るようになってから、業績は恐ろしいほど急速に伸びていった。
やがて当主が亡くなると、愛人が正妻に殺されたと噂が広り始めた。
それに呼応するようにベイ家は没落の一途を辿り始めていく。
土地の者たちは祟りだ、と屋敷を見上げては囁き合った。
森が戻ることを許した者を殺した報いだと。
噂を否定しながらも新たに当主になった息子は、次の生贄の中から狂わなかった者が現れたら愛人にすることに決め、その日を待った。
50を超えた時、ようやく待っていた生贄が現れた。
父と同じように強引に愛人にしたところ、たちまち盛り返していく業績と権力。
誰もが、改めてベイ家を畏怖し、尊敬するようになっていった。

これにあやかるように、代々の当主は跡継ぎを設けた後に現れる生贄を、男だろうと女だろうと森から連行すると、自分のモノとして傍に置いたという。
番という、正妻より何倍も強い立場を与えて。
最初の当主と同じく七日間は片時も離さずに陵辱し続け、自分が病に倒れて亡くなる前に自身の手で番を殺した。
やがて、外国人の番が現れたが、初日のうちに言葉を理解し合い、その絆のような能力と執着心で相手を縛り上げて共に人生を全うせしめた。
そう、今回の番、前神陸人(りくと)のように。


更に二日が経っていた。このままだと僕はきっと狂ってしまうに違いない。
早く、早く逃げ出したい、そう思うのに。
「ほう。ここはまだまだ俺の太いヤツを欲しがってパクパク動いてるな」
濡れた箇所を指で弄りながら男にそう言われ、ふるふると顔を振って必死に否定する。
そんなこと聞きたくなかった。ましてや、自分で認めるなんて。
「強情だな。・・・ふん、まあいい。リュク、ほら、咽喉が渇いただろう? 好きなだけ飲むといい。お前の好物をな」
唇に押し付けられる太い竿が淫液で濡れているのが分かった。
そう、これは僕とドラットの精液が混ざり合ったモノ。
おぞましくて恐ろしいそれを、僕は恐る恐る唇を開いて咥えていく。
ちゅぷっ、ぬちっ。ぬちっ、ぬちゅっ。
はむっ、んんっ~、ちゅぱっ。ん、んんぅ~ちゅぶっ・・・。
明日。明日になれば、ドラットの息子の婚約者だという女性が、この部屋から、いや、屋敷から僕を逃がしてくれる。
それだけを救いに、僕は目前の竿に指を掛けるとドラットを喜ばせるように揉んでいった。

この五日間、休みもそこそこに使われてきた身体が悲鳴を上げていた。
もう、これ以上は持たない。そう思う。
(このまま、ドラットの玩具として生きていくなんて無理だ! どうして男の僕が男に犯され、番という言葉に囚われなきゃいけないんだ。絶対にいやだっ!)
あの女性が何故、僕に手を貸してくれるのかは知らない。知りたくもない。
この家の事情に僕を巻き込まないで欲しい。僕が望むのはそれだけだった。
「ふっ。んむっ、いいぞ、そうだ、そう。・・・リュク、咽喉の奥まで俺のを飲み込め」
苦しいのに、更に苦しいことを付き付けられる。
醜く膨張した竿が僕の咽喉を何度も何度も突き、えづきが込み上げてくる。
必死にそれを押し留める努力を無視して、ドラットが一段と強い突き入れを始めた。
「ぐっぶぅううううううう~~。ぅぐぅっ、ぐっ。んっ~、んんっ~、んっ~~!」
涙交じりで前が見えないけれど、それでも懇願の目で酷い男を見上げた。
「何だ? もっとか? 仕方ないヤツだな。・・・ほらっ」
ずぶっ、ずぶぶぶっ。
息が出来なくて、どうにか隙間を作ろうと首を振るけれど、口内を占拠する竿が何度も何度も咽喉奥を突き刺してくる。
(苦しいっ。あぁ、あぁああああああ~~~。も、もう、許し、てぇ~~~)
ぶるっと竿が震えると同時に、大量のザーメンが発射された。
勢いよく注がれた粘つく白いモノが、時間を掛けてねっとりと咽喉を滑り降りていく。
半分は苦しくて吐き出してしまったけれど、口内に残ったモノは一滴も零すなと厳命されて、最後まで呑み干すことを強要された。
今夜が最後だ、とそれを呪文のように繰り返し、僕は少しだけ縮んだ竿を舌で丹念に綺麗にしていった。
その姿がどんな風に男の目に映っているのかなんて気付かなかった。
汗と精液に濡れた身体を震わせ、卑屈さと従順を同時に表現しているとは微塵も。
ようやく手に入れた番のその姿にドラットが満足気に目を細めていたことも。

▲▲▲

逃げ出した番を自ら連れ戻す為に仕事を調整したものの、予想以上に時間が掛かっていた。
怯える仔犬のようなつぶらな瞳が気に入っていた。
その何とも言えない馨しい匂いと、淫乱な身体も。
初めて唇を奪った瞬間に、リュクが嫌だと叫んだことが分かった。
それで、この仔犬が本当に自分の番だと実感したのだ。
あの時の感動を何と言おう。
長年、ずっと待ち続けた対(つい)の者。
跡継ぎの為だけの正妻など興味はなかった。
これから先は、この番だけを傍に置いて可愛がってやろう。
そう思っていたというのに。
息子の婚約者が、未来の義母への点数稼ぎに、俺の番を逃がしてしまうとは。
まったく、余計な手間を掛けてくれる。

彼女と彼女の父親には、それ相当の報いを受けてもらわねばならない。
一族の当主の持ち物を勝手に動かしたのだから。
それも、伝統とも呼べる儀式を、あと一歩のところで邪魔したのだ。
あと半日ほど熟れ始めたあの身体を抱き続ければ、一族当主の番だと知らしめることが出来たというのに。
周囲への影響を図りつつ彼らへの対処を考えていると、自然に思考が番へと戻った。
そう、仕置きしなければならない、大事な大事な家宝となった存在へと。
数時間後には、またあの熟れた身体を抱くことが出来るのだ。
今度こそ逃がしはしない。
( 束の間の自由を楽しむといい。リュク、お前は俺のものだ。どこにも逃げ場はない)
机の上に山となっていた書類を処理し、秘書たちに片付けさせると軽く息を吐いた。
飛行場では、番の住む国へと出発する為の自家用機が準備され、今か今かと俺の到着を待っているだろう。
番の喘ぐ姿態を思い描きながら、車を玄関へと回すよう指示を出した。

番への愉しい罰を思い浮かべる男とその一族になど興味もない。
そう告げるかのように、深い森は今日も得体の知れない生き物を産み出し続けていた。
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